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牛の『レバ刺し』はどうして食べてはいけないのか

平成24年7月から、牛の肝臓(レバー)を生食用として提供することが法律で禁止されました。違反者には、 「2年以下の懲役か200万円以下の罰金」 を科すことができるとされています。牛の肝臓(レバー)を生で食べることは、 なぜ、 法律で禁止しなければならなかったのでしょうか。

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2011年食中毒の現状

2011年の食中毒患者は全国で21,616人でした。患者数が最も多かったのは、ノロウイルスによる食中毒で8,619人です。また、 発生件数ではカンピロバクターによる発生が最も多く、 腸管出血性大腸菌は25件です。食中毒により死亡された方は11人でしたが、このうちの7人が腸管出血性大腸菌による食中毒でした。

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腸管出血性大腸菌とは(厚生労働省Q&Aより抜粋)

大腸菌は、 家畜や人の腸内にも存在します。ほとんどのものは無害ですが、 このうちいくつかのものは、 人に下痢などの消化器症状や合併症を起こすことがあり、病原大腸菌と呼ばれています。病原大腸菌の中には、毒素を産生し、出血を伴う腸炎や溶血性尿毒症症候群(HUS)を起こす腸管出血性大腸菌と呼ばれるものがあります。 腸管出血性大腸菌は、 菌の成分(「表面抗原」や「べん毛抗原」などと呼ばれています)によりさらにいくつかに分類されています。代表的なものは「腸管出血性大腸菌O157」で、 そのほかに「O26」や「O111」などが知られています。腸管出血性大腸菌は、 2 ~ 9 個の菌の摂取で食中毒が発生した事例が報告されています。溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症などの重篤な疾患を併発し、 死に至ることもあるとされています。HUS は腸管出血性大腸菌感染者の約10~15%で発症し、 HUS 発症者の約1~5%が死亡するとされています。なお、腸管出血性大腸菌はヒトからヒトへ2次感染することもあるので注意が必要です。

どうして生レバーに腸管出血性大腸菌が(厚生労働省Q&Aより抜粋)

と畜場で解体された、 牛の肝臓内部から重篤な疾患を併発する食中毒を起こす腸管出血性大腸菌が検出されました。また、 牛の約1割が腸管出血性大腸菌を保菌しているとの報告もあります。現段階では、 腸管出血性大腸菌を保有している牛の選別方法や、 肝臓内の腸管出血性大腸菌の有無を効果的に確認できる方法、 消毒液による洗浄方法等、 有効な予防対策は見いだせていません。鮮度及び衛生管理に関わらず、牛の肝臓を生で食べると、腸管出血性大腸菌を原因とする食中毒が発生する可能性があります。

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食中毒予防に関する情報