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食品衛生学雑誌 第62巻論文賞を受賞

公益社団法人 日本食品衛生学会が発行する『食品衛生学雑誌』に発表した次の論文が、第62巻論文賞の受賞論文に決定し、2022年11月10日、日本食品衛生学会第118回学術講演会(出島メッセ長崎)にて表彰式が行われました。

表彰式の様子

表彰式
左からセッツ株式会社 大八木 伸、日本食品衛生学会 小西 良子 会長

掲載雑誌

食品衛生学雑誌 2021年 62巻 3号 p.79-84

表題

ケーススタディ:ゆで麺製造工場におけるPDCAサイクルによる微生物の分布と汚染源の特定

著者

大八木 伸(セッツ株式会社)
盛田 隆行(セッツ株式会社)
小西 良子(東京農業大学 教授)

論文要旨

ゆでめん類は水分含量が多く,水分活性が高いために腐敗しやすい食品の1つとなっている. そのため製めん業ではHACCPマニュアルを参考とした衛生管理を行うことが推奨されている. しかし,中小企業のゆでめん工場で包装後の製品から一般生菌数が自主基準より高く出る事例が数例あった. その微生物汚染源を特定するために, PDCAサイクルを基本として検討を行った. その結果,汚染原因は環境由来菌であり,殺菌後の冷却工程で二次汚染されたこと, 水洗冷却工程の強い水流により環境浮遊菌および酸素が水洗冷却槽に取り込まれ冷却水中の微生物の増殖を招き,最終製品を汚染することが示唆された. このような現象が起こることは,HACCPマニュアルでは提示されておらず新しい知見であり,本知見が今後のHACCPプラン構築に貢献することが期待できる.
(J-STAGEより引用)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/shokueishi/62/3/62_79/_article/-char/ja

環境調査による微生物汚染源の特定や汚染経路を解析することで食品事業者のリスク回避を行うとともに、その考え方について応用展開できるものと考えています。
今後も食品工場においてHACCPプランの構築に貢献し、食の安全・安心に貢献できるよう努めて参ります。