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カンピロバクター食中毒予防について

最近人気で肉好きには堪らない「肉フェス」ですが、販売された食品が原因で食中毒が発生しています。去年のゴールデンウイークに東京都で開催された肉フェスではささみ寿司を食べた8~41歳の男女49人がカンピロバクターによる食中毒を発生し、内3人が入院しました。

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厚生労働省の食中毒統計では、平成27年度の食中毒の患者数は2万2,718人で、そのうちカンピロバクター・ジェジュニ/コリは2,089人になっております(最も多いのはノロウイルスで1万4876人)。発生件数の総数は1,202件で、その内カンピロバクターが318件(ノロウイルス481件)となっており、患者数・発生件数ともカンピロバクターは2位になっております。

カンピロバクターとはどんな菌でしょうか。

カンピロバクターは昔から牛や羊などの家畜の流産を起こす菌として知られていましたが、1970年代には家畜だけでなく、人に腸炎を起こす菌である事が判明しました。日本では昭和54年に発生した集団下痢症の保育園児から、初めて検出されました。また昭和57年には、カンピロバクターの中でも最も食中毒に関係が深いものとしてカンピロバクター・ジェジュニ/コリの2種類が食中毒起因菌に指定されています。

症状は?

症状としては喫食後2~3日後に腹痛、発熱、頭痛、下痢、吐き気などの症状が起こります。下痢の場合は水様便で半数以上が1日数回程度から、人によっては1日10回以上の激しい下痢を伴う場合があります。またまれにギラン・バレー症候群というマヒ症状が現れることもあります。

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対策

攝津製油がある堺市でも細菌カンピロバクターによる食中毒が発生し、原因食材は鶏肝の刺身やササミたたきでした。鶏の生肉はカンピロバクターに汚染されている可能性が高く、生食や生食に近い喫食は非常に食中毒のリスクが高くなります。また、食品を取り扱う現場では

  1. 鶏肉を含む生肉は十分加熱調理(中心部分を75℃以上で 1 分間以上加熱)する。
  2. 生肉からの二次汚染を防止するために調理する器具、例えば生肉と他の食品のまな板は分けてください。
  3. 生肉を取り扱った後は、手を十分に洗ってから他の食品を取り扱うようにしてください。特にサラダなど加熱をせずに食べる食品を扱うときは十分注意してください。
  4. 生肉を調理した器具は使用後しっかりと洗浄し、アルコールや塩素系の漂白剤で殺菌することが重要です。

十分な対策を行い、カンピロバクターによる食中毒を防止しましょう。

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カンピロバクターに関する情報

  1. 厚生労働省 カンピロバクター食中毒について
     https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000126281.html
  2. 国立感染症研究所 カンピロバクター感染症とは
     https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/385-campylobacter-intro.html